根本的な問題

1. 組合活動に手間ひまを掛けたくない組合員

組合員が"快適なマンション生活を過ごしたい"と思うのは当然のことでしょう。それと同時に、ほとんどの組合員はマンションが共同生活の場であると知りながらも、組合活動には手間も時間も掛けたくないと思っています。そのため、本来、組合の利益(≒自分の利益)になることであっても、組合活動に手間と時間を費やすことに消極的です。

また、理事会で決議し、これを総会で承認して初めて意思決定されるという合議的な仕組みの下では、組合員の利益となる合理的なルールや仕組みを導入する場合、多くの組合員や管理会社を巻き込むことが必要になります。

このため、手間と時間を費やすことに消極的な組合員たちは、手間ひまを惜しむあまりマンション管理に無関心になることが多く、たくさんの無駄なお金を払い続けているのです。また、この無関心ゆえに、組合員が気づいていないリスクが隠されています。

その1つが、知識も経験もない「素人監事による監査の形骸化」です 。

管理組合「決算書」の会計監査の現状と問題点

2. 「管理組合」と「管理会社」の情報格差

マンションの共用部分については何事も一人で決めることはできないため、マンションごとに「管理組合」を組成し、共同生活を送っていくことになります。
しかし、マンション管理の素人集団であるこの「管理組合」では、どうやって共同生活を送っていけばいいのか分かりません。そこで多くの場合、日々の管理業務から年一回行われる総会の開催まで、全てを「管理会社」にお任せすることになってしまいます。

実はここに、当事者間(「管理組合」と「管理会社」の間)では解消しきれない問題があるのです。それは、「管理組合」と「管理会社」の情報格差です。

「管理会社」に専門知識と多くの経験(多くの情報あり)があるのは良いことです。しかし、「管理組合」に知識と経験がない(情報不足)時には、これが良くない方向に進むことがあります。言い方は悪いですが、知識の少ない側が知識を持った側に騙されてしまう可能性があるのです。

この例が、管理会社担当者による組合財産5億円の着服事件などです。この事件では、理事長(管理組合の代表)が管理会社担当者のいいなりに動き、本当は必要のない銀行口座を新たに開設させられ、これを悪用された結果、数年に渡って5億円以上の管理費が盗まれていました。
この時、理事長に専門知識や経験があれば、この口座がそもそも必要のないことが分かり、新設口座を悪用した着服事件を未然に防げたことでしょう。


3. 利益相反関係

また、もう一つの問題として、「管理組合の払う管理委託料=管理会社の収入(売上)」となるため、両者の利害はどうしても一致しにくいものとなっています。

「管理会社」にとって「管理組合」は大事なお客様ですので、その大事なお客様の利益を台無しにしようとは思わないはずです。けれども、「管理会社」が「管理組合」の利益を最大化してくれる存在かどうかは分かりません。なぜなら、両者は利益相反の関係にあるからです。

だから"今、「管理会社」との適切な緊張と良好な関係の中で、「管理組合」の利益を最大化することを目的に、第三者であるプロのチェックを導入"するマンションが増えています。

こうすることで、管理業務のチェックはマンション管理士などのコンサルタント、会計チェックは監査法人の厳しい目が光ります。

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